2015年にWOWOWで放送されたものを
大人計画の舞台ということで録画・ダビングしていて、
そこからずーっと眠らせたままだったけれど
ようやく8年経って突然観る気になりやっと初見。
【 ざっくりあらすじ 】
キグリ、タマズ、サルタ…
3つの民族が100年に渡って紛争を繰り返す
架空の多民族国家である日本が舞台。
拉致・監禁され地下室で育てられた少女〈多部未華子〉は記憶を失ったまま地上へと脱出する。
その後少女はケガレと名乗り、
生きている間は兵士として従事・戦死すれば食糧になる人間型ダイズ兵の死体回収を生業とする
カネコ組に身を寄せるようになる。
カネコ一族と共に厳しい世の中を生き抜く中で
ケガレは銃撃を受けて昏睡状態に。
5年後に目覚めて名をケガレからミソギ〈松雪泰子〉へと改めた彼女は
徐々に失ったはずの苦い記憶を思い出していく___
2014年版 キャスト
現在までにキャストを入れ替えて
2000年
2005年
2014〜2015年
2019〜2020年
と、4度にわたって上演されている人気舞台とのこと。
争いがやめられない、
戦時中でも逞しく明るく生き抜く人々や
戦後の悲喜こもごもをミュージカルにして魅せるというテイストだったけど、
正直 上演時間が約3時間30分という長時間さ
ストーリーの間に無数に挟まれる小ネタ、
さらには急に歌って踊っても入るので
意識があちこちに散らばって
正直1回観ただけでは完全に理解した感覚が得られなかった。
演劇ってなんだか難しい…と思いかけたけど、
タイトルになっている"キレイ"の意味はちゃんと分かったので
とりあえずそれでいいかと一旦は落ち着いた。
てかカーテンコール時の多部さんによる紹介で初めて、
ステージ真下に生バンドがいたとは驚いたし
ミュージカルシーンの度に合わせて生演奏していたなんてビックリした!
すごい。
ほぼ映像でしか舞台を観たことがないけれど
生芝居に生演奏にと
体と心にズドンッと響くものがあるんだろうな〜。
【 印象的な主要キャラ、キャストについて 】
《ケガレ/ミソギ》
多部未華子さんが少女時代のケガレを
松雪泰子さんが成人時代のミソギをオーバーラップするように演じられていた。
ケガレは天真爛漫に透き通るような歌声で将来を明るく見つめていた一方、
外界に出て大人になったミソギは影を持ち
現在・過去と対峙する姿が印象的なキャラクターだった。
《ハリコナ》
小池徹平さんが少年時代を、
尾美としのりさんが青年時代を演じられていた。
母親〈皆川猿時〉のお腹の中にいる時にスズメバチに刺されて頭がバカになってしまったけれど、
その後 青年になって銃弾?されたことがきっかけで血流が変わってIQが高まり大金持ちになってさらにはゲイになるという、
ちょっと?かなりぶっ飛んだキャラクターだった。
小池さんは結構大胆な言動をしながら
歌はやはり歌手としてしっかりされてるって感じだったし、
尾美さんは20代前半頃に出演された映画を少し前に観た時に歌の上手さは知っていたけれど
この作品ではさらにその声質のよさと
色気&笑いが込められた歌唱を存分に披露されていて凄く楽しかった。
しかも尾美ハリコナ、
顔田顔彦さん演じる警官役にガッツリ口キス&他男性キャストのほっぺにキスしたり、
松雪ミソギにも口キスされていたり、
女装した阿部サダヲさんとパンチパーマの尾美さんがデュエットする謎の時間にはめちゃくちゃ笑ったなぁ。
見た目おもろいのに低音ボイスの色気エグかった。
《特殊ダイズ兵 ダイズ丸》
食糧として作られたはずのダイズ兵、
実験体として生殖機能を備えさせて誕生した特殊ダイズ兵を演じたのは、阿部サダヲさん。
なぜ自分は他のダイズ兵みたいに死ぬことができないのか、
生殖器がついた自分は一体なんなんだろうと苦悩する唯一無二なキャラクターを
愛嬌&コミカルたっぷりに、時に切なく熱演されていた。
あの仲間のダイズ兵〈少路勇介〉が撃たれて豆乳垂れ流してる時に唄った歌がクスッとなりながらも切なかったな。
ほんとあまりにもたくさんの濃ゆいキャラが出過ぎてて
逆に何が何だったのか一回目視聴では把握しきれないものがあったので、
キャラクター&キャストの感想はこれにて...
またもう一度観て、感想が溢れたら追記しようと思う。
2014年版、Blu-ray化するか
配信されたらいいのにな〜